「最長片道切符の旅」取材ノート
単行本なんて、実に何年ぶりかに買いました。
宮脇氏の著作のうち、「最長片道切符の旅」が一番好きなんです。もう何度読み返したかわかりません。
最初に買った文庫本は、しおりの紐(?)は外れ、カバーはなくなり、表紙はボロボロ。写真の文庫本は数年前に買った2冊目です。
そんなわけなので、「発見!」ってのは大げさすぎやしないかと思いつつも、中身を確かめることもなく、即買いしてきたのでした。
しかし。
読み始めはしたものの、何か釈然としないような、迷いのようなものが湧いてきたのです。
これを読んだばっかりに、作品自体を純粋に楽しめなくなるんじゃないか?
そもそも、取材メモなんて他人が読んでもいいものなのか?
作家の取材メモを読むなんて、悪趣味なことにすら思えてきてしまって...
たしかに、その時作家はこんなことを考えていたのか、と知ることは面白いですが、だから何なのでしょう。そんなものを解読するのは、研究者に任せておけばよいことであって、ファンのすることではないような...
昨年だったか、「直筆で読む『坊ちゃん』」という新書が出てこれは面白いと思ったものですが、それとも違います。確かに、直筆原稿なら素直に読んでみたいと思えます。
しかも何より目障りなのが、原武史氏による脚注。
一般向けの書物としては、そういうものがなければ成立しなかったのかもしれませんが、漫才を見ている最中に、今のネタがどうして面白いのかをいちいち解説されているような不快感。
あなたが塩尻の駅そばを食べたかどうかなんて情報は、まったくいらないんですけど。
だいたい、ウンチクを自慢げに披露したり、余計な修飾語を付け加えるようなことは、宮脇文学とは相容れないのではないですか。
おかげでさらにテンションが下がります...
嗚呼!はっきり言って、こんな本出して欲しくなかった!
...なんてことは言いませんよ。もちろん。
メモが、宮脇氏の書いたものだという事実に変わりはないですから。何だかんだ言ってても、ちゃんと最後まで読みます。そう、今年は「最長片道切符の旅」からちょうど30年なんですよね。
それにしても新潮社さん、同時に「小説新潮」で宮脇俊三特集を組むなんて、したたか過ぎです。宮脇ファンは、2冊セットでお買い上げ、ってことになるに決まってますよ...あ、単行本の復刊もあるから3冊か?
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